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009
お染(おそめ) |
ここのところ舞妓さんが節分に結う変わり髷が続いてます。
でも、厳密にはお染でなく、東京鴛鴦(雌)に鹿の子止め付き?
一応、クリスマス日本髪でした。
○いきさつ・・・
雪の平打ちでクリスマス風味に
2004年12月は年越しにあわせて髪を結って帰省していましたが、それはちょっと無理っぽいということになったので、「それなら前倒しでクリスマス日本髪だ!」と決行。
もう良いんです、理由なんてどうでも。日本髪さえ結えれば!
京都旅行で鹿の子止め(髷のてっぺんについている飾り)を買ったのでそれをどうしても使いたくて「お染」に結って頂きました。ちょっと付いている位置が微妙なのは足が長すぎたせい。ゴメンナサイ、先生。次はもうちょっと短く切っておきますね。
○髪型
お染もお俊同様役名に直結したネーミングのようです。
役柄的には、良家の子女の髪型です。結い綿の鴛鴦と比較するとお染の方が若年という使い分けになっているようです。
これも京都の舞妓さんが節分の変わり髷と結われています。
髪型の説明は「割れしのぶに橋の毛をかけたもの」とするものと、「桃割れに橋の毛をかけたもの」というものがありますが、格好から見ると割れしのぶ+橋の毛の方が説明的に合っているような。
ただし、今回、実はこれ、そもそもベースが割れしのぶではありません。
ベースは唐人髷。桃割れの前を閉じないで、分けて残しておいた毛束で根にS字がけをしてあります。なので、結い方は銀杏返しのように二つに分ける方法です。(京都の割れしのぶの場合は毛を二つに分けず折りたたんで髷にします)
東京では桃割れに橋の毛が掛かったものを雄鴛鴦、唐人髷に橋をかけたものを雌鴛鴦とするようですので、その分類で行くと、この髪型はたぶん「東京の鴛鴦(雌)に鹿の子止め付き」ということに・・・(←なんてややこしい)
京都と東京の折衷というか・・・・コラボレーション?な髪型になりました。
○感想
簪は常に借りているのに、鹿の子止めは自前って変な人も私くらいでしょうか・・・・。
京都の簪屋さんでごくフツーに陳列されていて、見るからに一般人な私にも売ってくれました。なので、どうしてもこれを使った髪型がしたくて今回はお染にしました。舞妓さんのトレードマークである割れしのぶはやっぱりいくらなんでもだめかな、と思ったので。
あとは、せっかく雪のブローチを改造した平打ちを作ってもらったのでどうしてもつけたかったんです。思い切り「雪」なので挿しても12月〜1月限定だと思ったので。見栄えは良好でしたが、形状があんな感じなのであちこち髪を引っかけて鬢が荒れました(涙)やっぱり、周りに細輪をつけた方が良いかも知れません。
でも雪の平打ちのおかげでクリスマス気分倍増でした。
借りた簪も鹿の子止めの珊瑚×翡翠にあわせて橘の挿し物などを入れて頂いてさりげなく和風クリスマスカラーでした。
禿の「針うち島田」は姫の「吹き輪」より派手かも?
そういえば、鹿の子止めを美容室で先生にお渡ししたら、「あ、針うちね!」と仰ったので、それが印象的でした。
針うちって、あの禿の「針うち島田(羽島田)」のてっぺんについているあの飾りですよね?
ふ〜ん、鹿の子止めってそれと同じカテゴリーなんだ〜って一人で納得していました。
針うち島田はおそらく日舞でも始めない限り結うことがないでしょうけど、密かにあの派手さには惹かれるものがあります・・・・。あの根の高さは驚異的ですよね。一回で元結いハゲができそうな・・・。
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