加納楽屋口 -- 日本髪マニアの店長が(有)加納のアクティビティや日本髪の話題をお届けします
 
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小物 箱枕
箱枕

二基もあるなんて、マニアック(笑)
どちらもそれぞれによいので取り替えながら使っています。
日本髪をしているという話題になると、 一番人から聞かれる小物はこれかも知れません。
時代劇でもおなじみのアイテムです。
「昔夜中に枕から落ちて翌朝は惨劇だった」という経験をおもちの方もいらっしゃるのでは?
やっぱり、髪を美しく保つためには、これがないと寝られません。 普段むにゅむにゅの安眠枕を使っているのでちょっと厳しいですが・・・・日本髪のためなら

箱枕の入手ルート

いつか必ず日本髪をしようと決めたとき、新しいものを買いました。しかもインターネット通販。いやあ、便利な時代になりましたね、本当に・・・。
写真左の赤い括り枕がついた方がてんちょが購入したもの。赤台と黒台が選べましたが、てんちょは個人的に朱塗りの箱枕に憧れていたので赤を選択。カバーも付属で元々枕についてきたものです。括り枕がへたってきたときのためなのかそのお店では括り枕のみの販売もしていました。

お隣、紫の括り枕がついたものは友人から譲り受けたもの。友人のお婆さまが使っていらしたものだそうです。てんちょの日本髪趣味に理解のある友人は、「せっかくなら使ってくれる人のところに・・・」とこの枕を譲ってくれました。ありがとうございます!大事に使わせていただきます!この箱枕、とても立派なのです。てんちょが買った枕より台が大きめで安定感があります。高さも高め。割り島田あたりから結い方に変更があって、鬢を大きく張っているので、低いと気が抜けたときに床に鬢が触れてへこんでしまうんです。横向き睡眠派のてんちょにはこの枕は救世主でした。カバーはないので、懐紙をかけています。お洗濯の手間がないのでらくちんです。

箱枕の背比べ

←高さの差はかなりあります。
台そのものが紫の枕の方が大きめ。
紫の台に赤い括り枕を付けたら ものすごく高い枕ができるかも。
首を寝違えそうですが・・・。

古い物が家に残っているという方は探したらいくつも出てきたということがあるようです。一度探してみてはいかがでしょうか。
また、ネットオークションでも古い物が手にはいるようです。くくり枕の方は新しい物に替えないと難しいかも知れませんが・・・・。

箱枕がないときは、茶筒にタオルを巻いて代用できるそうです。
その場合は高さはあまりでないので横に寝るのは難しいかも。

箱枕の当て方講座(?)

●チャレンジ1:仰向けで寝てみる(時代劇のようにね!)

箱枕の寝方1

それで、唯一参考になったのがてんちょが箱枕を買ったホームページに書かれた記述でした。それによると、箱枕は右図のようにお布団の外に出して当てると髪型が崩れず良いとのこと。お布団から外に出すことで段差も軽減されるのだと思われます。
・・・・でも、時代劇では外に出しているのは見たことないですね。ビジュアル的に美しくないからでしょうか。
結髪の先生も「たぼをしっかり引いておいたから仰向けでも寝られるよ!」と言ってくださったのでおそらくこんな寝方かと。本当は東京の日本髪はたぼにゆるみを持たせた形に整えるのでこの方法で枕を当てるとたぼがつぶれてしまいます。

また、この寝方は髷が引けます。重い髷なら根に加重がかかってとても痛いですし、起きても髷が適正位置より下がってしまうことがあるので注意が必要です。
京都の髷は東京に比べてとても軽いのですが、それでも髷が引けて格好が悪くなるから仰向けでは寝ないそうです。

●チャレンジ2:横向きになってみる(たいていこれで寝てます)

箱枕の寝方2

私は、主にこの格好で寝ています。
当てる場所は耳の下あたり。あごというか、首というか・・・。
そこと、肩で台枕を挟むようにして安定させます。ちょうど手を使わずに受話器を耳に当ててるときみたいな感じです。
耳の後ろ、首のちょっとくぼんだところをくくり枕に当てるとやや仰向けで楽ちん。
髷が重くて根が引ける場合はほっぺたの方を付けて髷の重さを頭の上に乗せる感じにすると良いです。

鬢揚げという道具があるのは、きっとこうやって横向きで寝る人の鬢を守るためだったと思われます。
私も一時、ガーゼで鬢揚げして寝ていましたが、今はなれたのでしていません。
また、昔の日本髪と違って、かなり壊れにくく貼り紙をして補強されているので下手に鬢揚げすると髪型が歪みます。要注意です。

→このときはちょっとお昼寝だったので化粧毛を野放しにしてますが、実際に寝るときは化粧毛は和紙で束ねて髷の下の方へずらしておきます。

●チャレンジ3:俯せで・・・(窒息しそうですが)

初めての人には、一番楽かも?
ただ、鬢や前髪を守るためには顔をまっすぐ下にして寝るしかないので、本当に眠り込んで頭が左右どちらかに振れると確実に鬢がつぶれます。

髷が重く、横向きで寝ても根が痛い乙女島田の時は、よくこの寝方で凌いでました。
他の髪型の時も明け方近くは箱枕に顎をひっかけて半俯せになっていることもあります。意識があるうちは・・・・大丈夫・・・たぶん。

日本髪をする前にこれだけは練習しておかなければと一週間くらい箱枕で寝る練習をしましたが、連日、おまく崩し(夜中に枕を外してしまうこと)の惨事。一度、本当に枕から落ちてイタイ思いをしたので、日本髪で寝られるか非常に不安でした。
実際には日本髪を結っている状態の方が頭に適度な重みがあるので箱枕をしてもバランスがとれて楽でした。
そして、意外と、寝られます。今じゃ日本髪でも余裕で寝坊するくらいです。逆に最近は熟睡しすぎておまく崩しをするのでは?と心配・・・。
人間って、やれば慣れるんですね。

日本髪で枕をしていたとき、一度派手に枕の上で顎の関節を寝違えて歯医者の先生に怒られました。
皆様もどうぞお気を付けてー。



2011年6月、新しく箱枕を作りました→箱枕(作ったやつ)

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